クリスマスが近づくと、スーパーやデパートなどで見かけるようになる「パネトーネ」。ドライフルーツが入ったふわふわの菓子パンです。イタリアのミラノ発祥の伝統菓子で、クリスマスシーズンには欠かせないものとされています。この記事では、パネトーネの魅力とおすすめの食べ方、日本料理との比較をご紹介します。
パネトーネとは？
パネトーネは、卵や砂糖、バターをたっぷりと使ったリッチな配合の生地に、ドライフルーツが入った菓子パンです。イタリア語で「大きなパン」という意味があります。一般的には、レーズンやオレンジピール、レモンピールなどのドライフルーツをラム酒に漬けたものを練り込んでいますが、チョコレートやナッツなどのバリエーションもあります。
パネトーネの特徴は、パネトーネ種という自然酵母を使っていることです。パネトーネ種は、生まれたての子牛が初乳を飲んだ後の腸から取り出した菌を小麦粉と混ぜて培養したもので、とても貴重な酵母です。パネトーネ種を使うと、生地に独特の風味ややわらかさが出るだけでなく、日持ちもするといわれています。
パネトーネの歴史は古く、中世のころからミラノでクリスマスに食べられていたとされています。その誕生にはいくつかの伝説がありますが、そのうちの一つは、ミラノを統治していたスフォルツァ家でシェフがクリスマスの晩餐用のケーキを焦がしてしまったことに始まります。そのとき、トーニという見習いコックが急遽、小麦粉や卵、砂糖、レーズンなどを使って作ったデザートパンを出したところ、とてもおいしかったそうです。そのことから、トーニのパンという意味の「パン・デ・トーニ」と呼ぶようになり、それがパネトーネという名前の語源になったともいわれています。
パネトーネのおすすめの食べ方
パネトーネは、クリスマスの4週間前からクリスマスが終わる日まで、毎日少しずつカットしながら食べるのが一般的です。その間にドライフルーツが熟成したり生地になじんできたりして、少しずつ味が変化していくのも楽しみの一つです。カットしたものをそのまま食べてももちろんおいしいのですが、以下のような食べ方もおすすめです。
アイスクリームや生クリームを添える
トーストしてサクッとした食感を楽しむ
チョコレートやジャムをつける
フレンチトーストにする
生ハムやスモークサーモン、サラミなど塩気のある食材と合わせる
パネトーネと日本料理との比較
パネトーネと日本料理との比較をすると、以下のような点が挙げられます。
パネトーネは、小麦粉や卵、バターなどを使った洋風の菓子パンですが、日本料理では、米や麦、豆などを使った和菓子が多いです。例えば、餅やおはぎ、ようかん、まんじゅうなどがあります。
パネトーネは、ドライフルーツが入っていることが多いですが、日本料理では、生の果物や野菜を使った料理が多いです。例えば、切り干し大根や干し柿、梅干し、漬物などがあります。
パネトーネは、クリスマスに食べることが多いですが、日本料理では、正月に食べることが多いです。例えば、おせち料理やお雑煮、お屠蘇などがあります。
以上、パネトーネについての記事でした。パネトーネは、イタリアの伝統菓子で、クリスマスシーズンには欠かせないものです。ふわふわの生地にドライフルーツの香りが広がるパネトーネを、ぜひこの機会に味わってみてくださいね。
